2016年12月09日

★アグーの生産現場を見学してきました(^^♪

★アグーの生産現場を見学してきました(^^♪

昨日、仕事の関係でアグーの生産牧場を訪れる機会がありました。

うちの田舎でも養豚をしている親戚が廃業して久しいので、久々の豚舎見学です。

400頭もいる豚舎ですが、匂いがきつくないのは、おがくずを敷いているためのようです。

そこには在来種アグー外来種ランドレースデュロック、そしてその交雑種の子供たちがいました。

在来種の定義にもよりますが、「アグー」「在来種」かどうかも議論の余地がありますし、

「アグー」「あぐー」の違いも分からない方も多いと思います。

分かり易い言い方をすると在来種とは、昔からその地域に適合して生き続けていて、外来種と混じっていない動植物だとすると、

「アグー」は、14世紀に中国から渡って来て沖縄の気候風土に馴染んで定着した豚ですが、

明治以降、イギリス原産のバークシャー種(鹿児島の黒豚もこの種の改良版です)の導入で改良を加えられているという事実があります。

とすると、アグーは既に在来種とは言えなくなります。

ある研究者の説明では、中国から渡ってきて沖縄で定着した島豚バークシャー種により改良された豚がアグーだという定義づけをする人もいます。

改良されて長年沖縄に定着した豚がアグーだと説明するとアグー在来種だということもできます(この説明はかなり苦しいとは思いますが・・・)。

戦争で絶滅したかに思えたアグーを北部農林高校に集めて戻し交配を繰り返しながら戦前の純血種限りなく近づけたのが現在のアグーという説明がされてますから、

既に純血種は存在しないということになるのではないでしょうか(ややこしいですね)。

「アグー」は、純血種に限りなく近く、DNA鑑定と容姿を審査されて血統登録された豚で、増えてきたとはいえ数が少ないです。

「あぐー」は、「アグー」の血を50%以上持っている豚で、外来種と交配してある程度量産が可能になった豚なのです。

どちらも商標登録されていますから、登録された定義に当てはまらない豚に勝手にその名使うことは許されていません

アグーの父とランドレース種の母から生まれた「あぐー」達。

★アグーの生産現場を見学してきました(^^♪


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先月生まれたばかりの「あぐー」

★アグーの生産現場を見学してきました(^^♪


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鼻に白いのが混じっているのは「あぐー」で、真っ黒なのは「アグー」か?

★アグーの生産現場を見学してきました(^^♪



種豚(雌)のアグー達と奥の茶色の大きな1頭はディロック種の雌豚です。

★アグーの生産現場を見学してきました(^^♪


★アグーの生産現場を見学してきました(^^♪



因みに、外来種との交雑のない純粋な在来種「今帰仁アグー」だけだそうです。

興味のある方は「今帰仁アグー」でネットを検索してみてください(*^_^*)!!


私の説明は、必ずしも厳密な意味で正しいものではないかもしれません。生産者や専門家の方からも様々なご意見やご指摘を頂きました。品種と商標登録とブランド化、在来種か否か、生産者の育成と保護、そして、差別化等々、一般人でも理解できる状況に一日も早くなって欲しいと願います。
しかし、これが現在のアグーやあぐーにまつわる問題点の多さ、曖昧さ、分かりにくさであると思います。一日も早く、研究者や生産者、消費者が同じテーブルで議論ができる時代が来ることを願います!!
 


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